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第15回 RIPS秋季公開セミナー2015「新しい安保法制-評価と期待」

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 2015年10月9日(金)、グランドヒル市ヶ谷において第15回RIPS秋季公開セミナー2015「新しい安保法制-評価と期待」を開催しました。
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 本セミナーでは、まず坂元一哉氏(大阪大学教授)より、セミナーと同じタイトルの下で基調講演を行いました。講演においては、平和安全法制の法案審議過程、特に憲法解釈をめぐる与野党、抗議団体、憲法学の有識者の言動を振り返り、それぞれにおいて十分な議論を行うための視点や戦略に欠缺があったのではないか、とする見解を述べました。

 その上で、憲法をはじめとする法制度と国民の保護を中心する国内的な要因、そして昨今の東アジアにおける国際情勢や抑止力をめぐる同盟の理論を基礎とした国際的な要因の2つの視点から、平和安全法制が今後の日本の安全保障政策と国際環境に与える影響について展望を述べました。

 


 その後、神谷万丈氏(防衛大学校教授)の司会の下、加藤洋一氏(朝日新聞社編集委員)より「日本の安全保障戦略と安保法制」、磯部晃一氏(前陸上自衛隊東部方面総監)より「平和安全法制と今後の自衛隊」、毛利亜樹氏(筑波大学助教)より「中国からみたアジア太平洋の戦略環境」、ジェラルド・カーティス氏(コロンビア大学教授)からは「昨今の国際情勢の変化によって日本の安全保障政策は制度的変容が必要な段階にある」とする旨のパネル発表を行いました。パネル発表後には、「平和安全法制を実際に運用する上で最も重要なことは何か?」という論点について、1人ずつそれぞれの立場から見解を述べ、その後、会場との質疑応答でご参加の方々とも意見を交わしました。

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 会場からは、海外展開時の自衛隊員の保護の在り方、限られた防衛予算の中で平和安保法制を実行できるのか、政府が武力行使の三要件を適切に判断し実行できるか、平和安全法制によって日米安全保障条約も改正する必要があるか、リベラル・デモクラシーな国際秩序を日本としてどのようにコミットして維持できるか、などの質問が寄せられ、そのすべてについて登壇者と意見交換をすることができました。

 本セミナーには、平日の時間にも関わらず約80名の方のご参加を得て、短い時間ではありましたが、パネリストとの間で活発な議論が行われました。大変意義深い機会になりましたことを、この場を借りて、深く御礼申し上げます。

参考情報

「新しい安保法制-評価と期待」

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日   時
2015年10月9日(金)14:00~17:00
時   程
14:00~15:00【基調講演】
 坂元 一哉 氏(大阪大学 教授)「新しい安保法制-評価と期待」
15:15~16:00【パネルディカッション】
 ≪司会≫ 神谷 万丈 氏(防衛大学校 教授)
 ≪パネリスト≫

〇 加藤 洋一 氏(朝日新聞 編集委員)

〇 磯部 晃一 氏(前 陸上自衛隊東部方面総監)

〇 毛利 亜樹 氏(筑波大学 助教)

〇 ジェラルド・カーティス 氏(コロンビア大学 教授)

16:00~16:55【質疑応答】
17:00 終了
会   場
ホテル グランドヒル市ヶ谷
参 加 費
【一般】:3,000円 / 【会員】:2,000円* / 【学生】:1,000円

「会員」は一般財団法人 平和・安全保障研究所の法人賛助会員あるいは個人会員制度にご登録の上、年会費をお支払い済みの方を対象としています。